IR事業コンソーシアム参画のすすめ(2)フェーズ毎の業務とファイナンス。株主ステイタスの区分

  • 2015/7/22
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カジノIRジャパン運営 キャピタル&イノベーション株式会社 小池隆由

第2回 フェーズ毎の業務とファイナンス

前回はIR事業コンソーシアム参画のビジネスチャンスは大企業や外国カジノ事業者のみのものではないこと。地域の発展や創生を願う地元企業にこそ大きなチャンスがあることを説明した。

今回はIR事業コンソーシアムの組成、発展とファイナンスを説明する。
誘致エリアの地元企業、それをサポートする全国区の大企業は、どの段階でコンソーシアムに参画し、どのような役割を果たし、そして最終的な仕上がり(フェーズⅢ)においてどのような株主ステイタスを目指すのか考えてほしい。

IR事業コンソーシアムへの株式投資は、極めて高い投資収益率が期待できる。また、その株主のステイタスは、IRが生み出す様々な事業機会(都市開発、エンタテインメント、MICE、観光など)に参画する優先チケットの役割を果たすだろう。

コンソーシアムのフェーズ毎の業務

フェーズ 業務
フェーズⅠ:国による地域選定 地域社会の合意形成、RFC対応のコスト
フェーズⅡ:自治体による事業者選定 地域社会の支持獲得、RFP対応のコスト
フェーズⅢ:開発 ハード(施設)、ソフト(組織)の整備
フェーズⅣ:開業後運営 運営実務、ステークホルダーへの還元

IR推進法案が成立すれば、各誘致エリアでIR事業コンソーシアムが立ち上がるだろう。コンソーシアムは、フェーズⅠとⅡの段階では主にコアとなる企業群で形成する企画会社、そしてフェーズⅢ時点から事業化においてクリティカルな役割を果たす企業群がフルに参加する事業会社となると考えられる。

コンソーシアムのフェーズⅠ段階における主たる業務は、地域社会(住民、政治、自治体、経済界)の合意形成活動、自治体が実施するRFC(Request For Concept)への対応である。資料作成とプレゼンテーションが主体であり、大きなコストは発生しない。
このフェーズⅠの業務においては、地元企業の存在が不可欠であり、活躍余地が極めて大きい。

フェーズⅠにおいて当該地域が国から選定された場合、フェーズⅡ以降の活動が発生することになる。逆に、フェーズⅠで選定されない場合、そこで企画会社の役割は終了し、解散することになる。

フェーズⅠにおいて当該地域が国から選定された場合、コンソーシアムはフェーズⅡ段階に移行する。フェーズⅡにおけるコンソーシアムの主たる業務は地域社会の支持の獲得、RFP(Request For Proposal)への対応である。
この段階の業務もフェーズⅠ同様に資料作成とプレゼンテーションではあるが、RFPの作成資料はRFC用より質、量とも高度化し、コストも上昇しよう。
フェーズⅡにおいても地元企業の役割は大きいが、さらに専門性を持つ全国区の大企業や外国カジノ事業者の力も重要となろう。

フェーズⅡにおいて当該コンソーシアムが自治体から選定された場合、フェーズⅢ以降に進むことになる。逆に、フェーズⅡで選定されない場合、そこで企画会社の役割は終了し、解散することになる。

フェーズⅢ以降、コンソーシアムは事業会社に移行する。コンソーシアム(事業会社)は株主構造を固めて、コンセッション(営業権、許認可)を獲得し、それをテコに資金調達し、開発・運営体制整備の大型投資を実行することになる。

エクイティファイナンス-複数ラウンドの増資。成功確度の高まりが企業価値に直結

コンソーシアムのファイナンスは、フェーズⅠ、Ⅱの企画会社の段階ではエクイティ(株式)が主体となる。

コンソーシアム創業時点においては、当座の業務は地域社会の合意形成の活動費、RFCの対応であり、そのコストは大きくはない。イニシャルの資本は数千万円レベルからで可能であろう。

エクイティファイナンス(増資)は複数ラウンド実施されるが、都度、その時点の株価を算定し、新規パートナーを招き入れることになる。エクイティファイナンスはフェーズのステップアップ、あるいはその他マイルストーンを通過したタイミングで適宜実施されるだろう。

フェーズⅢにおいて株主構造を最終化する時点では、エクイティ(株主資本)は数百億円から数千億円に仕上がることになる。

ここで重要なポイントは、ラウンドが進むごとに、株価バリュエーション(増資の株価)が大幅に上昇していくことである。初期段階からの株主は、相対的に少ない投入金額により、最終的に大きな比率の株主ステイタスを得ることが出来る。

各段階の増資おけるコンソーシアムの株価(時価総額)のバリュエーションは「IR事業成功時に想定される株価(時価総額)の割引現在値 × 事業成功確率」が基本となる。

つまり、コンソーシアムが活動を進める中で、当該地域の誘致確率、コンソーシアムの事業成功確率が高まるにつれ、株価(時価総額)のバリュエーションが飛躍的に上昇するわけだ。

ファイナンス-エクイティ、デットともフェーズⅢでほぼ完了へ

フェーズⅢの段階では、コンソーシアムはコンセッション(営業権、許認可)を獲得する。この段階でコンソーシアムの経済的な成功はほぼ確定する。
ゆえに、コンソーシアムの株価(時価総額)は、フェーズⅡを勝ち抜き、コンセッションを得た時点で、ほぼ最高潮に近い水準になる。

実際、海外ではコンセッションを取得し、開発が一定段階まで進んだ段階で、株式を上場させる事例もある。株式市場の情勢にもよるが、将来への期待も膨らみ、開発過程(未開業)であっても時価総額は上場時点でピークレベルに達する傾向がある。

フェーズⅢにおいては、コンソーシアムは企画会社から事業会社に移行し、施設や組織整備の本格投資を開始する。コンソーシアムは本格投資の前までに、ファイナンスをほぼ完了させることになろう。

まず、最終ラウンドのエクイティファイナンス(増資)を実施し、上場までの株主構成を確定させる。

同時に、コンソーシアム(事業会社)は、デット(負債)をプロジェクトファイナンス(ノンリコースローン、責任財産限定型)で確保する。これは、コンセッションの性格、将来のキャッシュフローの確実性が可能とするファイナンスである。

コンソーシアムのバランスシートの貸し方(クレジット)側の構成は、エクイティ(株式)30-40%、プロジェクトファナンス(ノンリコースローン)60-70%ほどが常識的なラインであろう。
このエクイティ、ローンの合計の調達額が、IR開発の総投資、ハード(施設)とソフト(組織)の整備に充当されることになる。

大都市圏のIRで総投資額(ハード、ソフト合計)を5,000億円と仮定すれば、エクイティは1,500-2,000億円、負債は3,000-3,500億円である。地方のIRで総投資額を1,000億円と仮定すれば、エクイティは300-400億円、負債は600-700億円となる。

繰り返しであるが、初期段階からの株主は、相対的に少ない投入金額により、最終的に大きな比率の株主ステイタスを得ることが出来る。
全国区の大企業や外国カジノ事業者の中においても、地元企業には影響力ある株主ステイタスを得るチャンスは十分にある。

出資比率-連結子会社、持分法対象関連会社、許認可・背面調査対象

連結子会社 発行済株式(議決権)の50%超、あるいは40%以上で十分な支配力を有する、など
持分法適用関連会社 発行済株式(議決権)の20%以上、あるいは15%以上で一定の支配力を有する、など
許認可・背面調査対象 発行済株式(議決権)の5%以上が想定される
それ以外 発行済株式(議決権)の5%未満

フェーズⅢ以降において、IR事業コンソーシアムの株主のレベルには、1)連結子会社、2)持分法対象関連会社、3)許認可・背面調査対象、4)それ以下、に大別される。

連結子会社の要件は、発行済株式(議決権)の50%超、あるいは40%以上で十分な支配力を有すること、など。連結子会社のBS、PLは親会社に合算される(少数株主持分、少数株主損益を控除し、)。
外国カジノ事業者の中には「株式保有40%以上」、「日本企業の株主は分散」、「カジノマネジメント契約」を求めるケースがある。これは、連結子会社のステイタスを求めていることに他ならない。

一方、持分法適用関連会社の要件は、発行済株式(議決権)の20%以上、あるいは15%以上で一定の支配力を有すること、など。持分法対象関連会社は、株主のBSに関連会社株式、PLでは持分法損益が計上される。

コンソーシアムの株主は連結子会社、持分法適用関連会社にできれば、自身の連結当期利益にIR事業の収益力を大きく反映できる。IR事業に大きくコミットする上場企業としては欲しいステイタスである。

一方、許認可・背面調査の対象は、発行済株式(議決権)の5%以上が想定される。国際観光振興議員連盟(IR議連)の「特定複合観光施設区域整備法案(仮称)~IR実施法案~に関する基本的な考え方」(IR実施法案の基本的な考え方)は「当該民間主体(IR事業コンソーシアム)の5%以上の有効議決権を保持する主要株主」について許認可・背面調査の対象とするとしている。

むろん、IR事業コンソーシアムは将来は株式を上場させる可能性が大きい。上場時の株価はコンソーシアム参加時点の株価を大幅に上回ると予想される。
その投資収益率(評価差益、キャピタルゲイン)は極めて大きなものとなろう。

カジノIRジャパン

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